【古賀はこがんとこばい】「令和2年度 国史跡船原古墳展」閉幕。

東京国立博物館・九州国立博物館などでも見られない
国宝級の発見!?ともいわれるタマムシで装飾された馬具「玉虫杏葉」

展示物全体、ガラス装飾付辻金具(左)、ガラス装飾付雲珠(中央)、ガラス装飾付辻金具復元模型(右)

日本では初めて確認された「ガラス装飾付辻金具」

(亀のような形をした)ガラス装飾付雲珠

 

全く同じものが見つかっていない「金銅製歩揺付飾金具」

ガラス装飾付辻金具

これらが、一同に展示された古賀市立歴史資料館での「令和2年度 国史跡船原古墳展」も2月20日(日)をもって閉幕しました。
タマムシの翅を用いた装飾馬具「玉虫杏葉」の記者発表の効果が大きかったこともあります。
それに加えて、3部構成で船原古墳の被葬者像に迫る分かりやすい展示、缶バッチの製作・販売や学芸員「ふなこさん」の解説などもあってか、期間中には3000人を超える見学者があったそうです。

「祝3000人達成!!」

今回の学芸員「ふなこさん」に教えてもらった「令和2年度 国史跡船原古墳展」は、「ガラス装飾付辻金具・雲珠」。

ガラス装飾付辻金具復元模型

馬具を装着するための革ベルトの交差部を留める飾金具で、留め具が4方向にあるものが辻金具。
留め具が5方向以上にあるものは雲珠(うず)と呼ばれます。

土ごと取り上げられた轡、革紐及びガラス装飾付辻金具のかたまり(鏡に映っている白い部分付近)

1号土坑からの発見当時、雲珠・辻金具に取り付けられた丸い装飾が白色だったため、材質は古墳時代の類似品と同じ貝かな?と推測されていたそうですが、九州歴史資料館による分析の結果、鉛やケイ素を含む「鉛ガラス」が白っぽく風化したものであることが分かりました。

ガラス製の装飾が付いた馬具は、国内では藤ノ木古墳(奈良県)から出土した馬の鞍がありますが、ガラス装飾付雲珠・辻金具は国内初の発見!
韓国慶州の新羅の王陵皇南大塚古墳からは類似した辻金具が見つかっているとか。

【記事を書いた人】
千鳥ヶ池のめだか 街歩きと歴史探訪の記事が得意。古賀の歴史を様々な視点から伝えています。

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